カミングアウトしたくない方向け！
結婚しないの？と聞かれた時の対処法（家庭編）

ゲイの方の中には、家庭で「結婚しないの？」と聞かれて辛い思いをされた方も多いのではないでしょうか。
毎回聞かれる度に、どう答えたら良いのか悩んでしまいますよね。

そこで、今回は家庭内で「結婚しないの？」と聞かれた際に、嫌な気持ちにならず、穏やかに過ごすための上手なかわし方をご紹介します。

1. 両親や祖父母から言われた場合

結論から言うと、「婚活しているよ」と答えるのがおすすめです。
嘘をつくことは、会話術において大切なスキルの一つです。
自分を守るため、そして誰も傷つけないための嘘は許容範囲内です。

「結婚しない」と正直に伝えてしまうと、両親や祖父母は心配してしまいます。
お見合いの話を持ちかけられたり、女性の写真を見せられたり、「いつまでもフラフラしないで早く結婚しなさい！」と叱責される可能性もあります。

もちろん、ありのままの気持ちを伝えることができれば理想的ですが、「婚活しているよ」という返事を、「ゲイの自分に合う素敵な男性を探している」という意味に捉えれば、両親や祖父母との関係を壊さずに、自分自身も納得できるのではないでしょうか。

2. 兄弟姉妹から言われた場合

兄弟姉妹との関係性にもよりますが、特に仲が悪いわけではない場合は、「結婚しない」と正直に伝えても良いでしょう。無理に嘘をつく必要はありませんし、ありのままの自分でいることが一番楽です。

ただし、兄弟姉妹に「結婚しない」と伝えたことで、両親や祖父母に話が伝わる可能性もあります。その際は、「兄弟には結婚しないと伝えたけれど、ちゃんと考えているよ」と両親や祖父母に伝えてください。

面倒なやり取りかもしれませんが、親はいつまでも親です。
子どものことを心配するのは当然です。

「結婚するよ」と伝え、その後は「早く結婚しなさい」とか「相手はどんな人なの」などと言われたら、「わかったよ」と返事をして、その場を離れましょう。

親は、子どもにかまってほしい、寂しい、自分の話を聞いてほしいと思っているからこそ、話しかけてくるのです。ですから、「結婚するよ」と軽い嘘をついて、そのような場から離れるのが得策です。

3. 実家から離れるという選択

ゲイの方に限らず、男性は面倒なことを嫌う傾向があります。
「結婚しないの？」と何度も聞かれて嫌な思いをするくらいなら、一人暮らしを始めるのがおすすめです。

一人暮らしは、引っ越しや各種手続きなど面倒なこともありますが、親から嫌なことを言われずに済むというメリットは大きいです。

一人暮らしが寂しいと感じたら、ゲイバーに行ったり、会社の同僚と飲みに行ったりすれば良いでしょう。

4. 帰省した時の対処法

年末年始やお盆に帰省した際、「結婚しないの？」と聞かれた時の対処法は、基本的には「婚活しているよ」と伝えることです。

実家住みではなく一人暮らしの場合で、あまりにもしつこく言われ続けるようであれば、「また来るから」と言って、実家から離れるのも一つの手段です。

「また来る」と言われれば、両親や祖父母は「また話を聞いてもらえる」と思い、諦めてくれる可能性が高いです。

5. 帰省しないという選択肢も

どうしても両親や祖父母と会いたくない、何も言われたくない場合は、一人暮らしの部屋から電話だけかけることをおすすめします。

息子として、離れて暮らす両親や祖父母のことは気になるものの、実家に帰ると色々と面倒で嫌になるという方もいるでしょう。無理して帰る必要はありません。

6. 話題を親に向ける

一人暮らしはできないけれど、おしゃべり程度なら大丈夫という方は、「婚活しているよ」と伝えた後、「お父さんの体の調子はどう？」「趣味は続けているの？」「何歳になったらお祝いしたいね」などと、会話の話題を親に向けるのも有効です。

人は自分の話を聞いてもらえると嬉しいものです。
親も、子どもの話を聞くことで安心したり、喜んだりします。

会話のベクトルを自分ではなく相手に向けることで、「結婚しないの？」という話題に触れる機会を減らすことができます。

7. 強引に自分の話をする

おしゃべりが得意な方は、強引に話題を別の話に持っていくのも有効です。

親に愚痴を言うのも一つの選択肢です。
親は、子どもの愚痴を聞くことで、子どものことを心配している気持ちを表現できます。

愚痴を言わない場合は、自分のことを強引に話しましょう。
仕事の話をすれば「しっかり仕事をしているのだな」と思い、友達の話をすれば「ちゃんと友達がいるから安心だな」と思うでしょう。

趣味の話をすれば、親は子どものことを知ることができて喜びます。

8. 悲しい思いをしないために

どうしても「結婚しないの？」と聞かれて嘘をつけない場合は、「結婚しない」と正直に言う選択肢もあります。

無理に嘘をつく必要はありません。
ありのままの自分でいたい、素直に自分らしくいたい時は、正直に「結婚しないよ」と返事をしても良いでしょう。

ゲイに限らず、今は結婚しない人もたくさんいます。

良い出会いがない時や、仕事が忙しい時、金銭面で結婚ができない時、親の介護で自分のことまで手が回らない時、あるいは結婚はしないで一人で生きていきたい人もいます。

「結婚しないよ」と両親や祖父母に返事をした時、「ああそうなんだね」と言われるか、「ダメだ、結婚しなさい！」と言われるかは、相手の考え方や価値観によって異なります。

都会に住んでいる人であれば、独身に対しても理解を示してくれる人は多いですが、地方の祖父母世代になると、結婚することが当たり前という価値観を持っているため、理解を得られないこともあります。

しかし、嘘をついてまで自分を偽る必要はありません。
まずは自分自身を大切にすることです。

ゲイに限らず結婚しないと選択した人は多いとはいえ、結婚しないと言うことは、多少の波風があるもの。そのような心構えは持っておいた方が良いでしょう。

まとめ

結婚がすべてではありません。
結婚しているから幸せ、結婚していないから不幸ということはありません。

親は子どものことを思い、いつも心配しているからこそ、おせっかいなことを言ってくることがあります。

親にとって悪気はないのですが、自分たちの「結婚して当たり前」という価値観で、息子に「結婚しないの？」と聞いてしまうのです。

そのような嫌なことを言われたからといって、親から嫌われたと思う必要はありません。親にとっては、息子への思いやりの一つなのです。

親も結婚のことについては繊細なので、自分の息子に言っても良いのか、言わない方が良いのか戸惑いながら話しかけます。

だから親から「結婚しないの？」と言われても、嫌かもしれませんが、「ああ、自分のことを心配してくれているのだな」と心の片隅に思ってくれると、これからの家庭での人間関係も安定して過ごせるでしょう。

皆様にとって、家庭環境で快適な暮らしができるよう心から願っております。